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生後5−6カ月までは母親から胎盤を通してうけとる先天免疫(免疫グロプリンIgG)の
存在で多くの感染症に抵抗をもっている乳児も、半年をこえる頃からは感染をうけるたびに
自ら免疫を獲得してゆくことになる。
かぜの原因の大多数はウイルスであり、かぜウイルスは現在でも数百種類知られ、かつ数回の
繰返し感染ではじめて十分な免疫を得る場合もあるので、かぜにくりかえしかかるのは
当然である。
生後1年をこえて外出などで感染の機会がふえ、ことに保育園、幼椎園へ行くようになれば
きわめて頻々とかぜをひく筈である。
入園した最初の数カ月はおそらく毎週のようにかぜをひくであろうし、一生のうちでもっとも
感染症にかかりやすい時期である。
同じウイルスの感染をうけても症状が出ない(不顕性感染場合から鼻水だけという場合
さらには高熱を発する場合というように症状の重さに差が出ることも経験されるが、こうした
差は、ウイルスの毒性のほかに子どもの側の抵抗力にも左右される筈である。
かぜに対する抵抗力をつけるという場合には、こうした個体のもつ発病抑制力を高め、値を
上げることを意味する。
このためには993頁にも述ベたように、自律神経の適応力をよくして上気道粘膜の炎症を
おこしにくくするような努力としていわゆる皮膚の鍛練を行うことも意義があるし、かたよらぬ
栄養をとり、ビタミン不足を防ぐ(ことにA.Cなど)こともすすめるベきである。
また愛情に欠けた環境に育った乳児は何故か感染に対しても抵抗力が弱いことも経験上
知られているので、ここでも健全な家庭が要望される。
生後半年末満の幼若乳児は免疫産生能力が不備であり、発病した時は重症になりやすいので
感染の機会も少くするよう努める必要がある。
このためにはかぜをひいている年長児や成人をなるベく近づけぬこと、無用の外出を
さけること、などの注意も大切である。
なおインフルエンザワクチンがかぜ−般に効くように思っている親もあるので、この点も
誤解させぬ注意がいる。
このワクチンは副作用の点も考慮し、3歳以降、集団生活をするようになってから用いたい。
最近は安全性が高まり0歳児より接種している。
しかし、私は1歳以下は推奨していない。
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