A.原因(悪化因子)の除去 原因または悪化因子には.アレルギー
(ダニ.カビ.ペット.食物)と非アレルギー(種々の刺激.感染.ストレス)に
よるものかあり.いずれも十分な除去指導と環境整備が必要である。
しかし、これらの環境整備が患児.家族に経済的,心理的圧迫にならないような
配慮も当然必要となる。
1.ダニ,カビ対策
1)室内整備:絨毯.カーぺットを使用しないようにする。床張りがよい。
畳を使用する場会は防ダニ製品(バグカット畳.プラパール畳)が好ましい。
ぬいぐるみ.布張りソファー.鉢植え植物を置がなようにする。掃除を心掛ける。
2)寝具整備:布団は天日干しや布団乾燥機の後.表裏共掃除機をかけるとよい。
カバー.シーツは洗う。
防ダニ布団(クリニック布団)や防ダニカバー,シーツ(ミクロガード.パーミー)を
使用するのもよい。
3)換気,除湿:特に台所.風呂場。加湿器や開放型暖房機は好ましくない。
4)室内でのぺットの飼育禁止:犬.猫.鳥など。
2.食物アレルゲン対策
専門機関で正しい診断・治療を受けるのが望ましい。
1)食物アレルゲン除去:RASTのみで診断することなく誘発症状歴.除去
負荷テストにより決定し原則的に二次製品までの除去が必要となることがある。
さらに,代替食物の具休的指導が必要である。
2)除去期間:乳児では1一2歳頃まで,幼児では6か月間,学童では1年間を目安とする。
耐性獲得の有無は負荷テストにより決定される。
6歳までに70〜80%が耐性獲得するという。
3)注意点:除去中は体重増加不良,栄養障害.更に成長発達障害を来すことがあるので
定期的に体重測定.栄養・成長発達評価を行う。
卵アレルギーでは塩化リゾチームで,牛乳アレルギーではタンナルビンで
アナフィラキシ−をおこすことがあるので要注意である。
母乳栄養児では母乳を介して食物アレルゲンを摂取する危険性があるので,母親が
原因食物を食ベないよう指導する必要がある。いたずらに母乳を禁止すベきでない。
3.非アレルギ−因子対策
1)種々の刺激の回避:刺激には,汗.涙.唾液・便・尿.汚れ.垢.洗剤
消毒液(プ−ルなど).砂.掻破などがあり,回避が必要であるが,避けられない時は
よく洗いスキンケアを行う。
季節的変動(夏−汗,冬−乾燥)も考慮する。
2)感染:細菌・ウィルスなどの感染で悪化するので,その場合薬物療法が必要となる。
感染予防には皮膚の清潔(特に手指の洗浄)とスキンケアを行う。
3)ストレス:アトピーであるための児と家族の精神的ストレスが問題となるので
児だけでなく児を取り巻く家族にも注意を向ける必要がある。特に,児を全面的に
受容するよう父母ヘの働きかけが必要である。乳幼児の場合,児よりもむしろ母親の
心理的サポートを行う。